こんにちは。
(株)チャイルドケアサポートの土屋みどりです。
みどりの小部屋では、子育て・保育・教育に関することをゆるやかにつぶやいていきます。
「ミルフィーユちゃん」(さとう めぐみ作 教育画材)という絵本があります。
ここに出てくるスイートポテトじいさんのセリフ「はたらかざるものくうべからずじゃ」が、なんだか頭から離れないでいます
それまで有り余るものを当たり前に与えられてきたワガママお嬢のミルフィーユちゃんが、初めて「働く」ということを知りました。
そこで初めて汗水流し、食べ物を収穫したり誰かのために動いたりということを経験します。
そうして得たごはんは、これまで与えられたどんなご馳走よりも美味しく、心もポカポカに満たされるものなのだなと感じる内容です
「働かざる者食うべからず」
元々は新約聖書の中に合った言葉で、怠ける者を戒める意味で使われています。
ミルフィーユちゃんの絵本の中での意味も一見そうなのですが、その可愛いイラストや話からは、もっと前向きなメッセージを感じます
自分自身で動くこと、自分や人に何かを与えること、それってとっても気持ちよく、満たされることなんだ。
人からもらうのって嬉しい。ありがたい。でもきっとそこまでなのかもしれない。
自分で動いて生み出す、形にする、その結果人に何かを与えることができる...その喜びや達成感って、やはりひとしおですよね
そしてそこから更に考えると、「役割」があること、大切だなと感じます。
たとえば「お皿を運んでくれる?」と頼むことがあります。
もしそこで、「ありがとう。おかげでママはすぐにお皿を洗えて片付けがとてもはかどるわ!」
と子どものお手伝いを位置づけると、それはただのお手伝いでなく、「役割」となる気がします。
仕事(お手伝い)とは「役割を果たすためになすべき具体的な働き」であり、
ただ働くだけでは楽しくなくても、何かの役に立っているという気持ちがあれば、それは自分の糧にもなるんじゃないか。
そしていつしか、その役割を果たすために何が必要か自分で考えられるようになるんじゃないか。
「言われたことはやるけれど、それ以上にはやろうとしない」というのは、相手にこうしてほしいと意思表示していたとしても、役割を明確にはしていない結果の表れではないかと感じます。
はっきりした役割があると、自分の居場所を感じ、自分の存在意義を実感するようになるのではないでしょうか
・・・うーん、これってもしや新人育成のお話?
4歳2歳の子どもにはまだ難しいかしら?
けれど、「これをぜひあなたにお願いしたい!」と任せられた時、
そして「おかげで助かったーー!」と心から感謝された時、
照れながらも誇らしい顔をしていたなぁと思い出します
そんなわけで我が家では「働かざる者食うべからずじゃ~」を多用しております...
お読みいただきありがとうございました!
―――――――――――――――――――――
☆保育に関するお困り事・ノウハウは、保育現場での体験の共有サイト<ホイクタス>の方にも多く載せられています。私も運営協力者として登録しております。どうぞご活用くださいませ。