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ほいくえVoice

【vol. 28後編】経営側のスタンスに注目する

更新日:2022.3.7|6(2週間) / 76(累計)

ぺいぺいさん
40代 保育士歴7年目
私立認可保育園勤務
 
ぺいぺいさんのインタビュー前編はこちら
 
―ぺいぺいさんは転職活動をされて、来春からは新しい保育園で勤務されるということで。転職を決意した理由はどんなところだったのでしょう?
 
自分の保育観を改めて見直すようになったからですかね。今さらかもしれませんが、本を読んだり研修に参加したり、SNSで保育者とつながりを持つようになりました。特に印象に残っている本があり、こんな保育をしたいと具体的に考えるようになったところで、実際の保育環境を見てみると、気になるところが出てきてしまった。思いきり水遊びしたい、野菜を育てたいと思っても園庭がない、ビルの中の保育園なのです。のびのび体験できる環境がいいと思ったのですが、いまの保育園はお勉強寄りのプログラムがあります。
 
―理想の保育と現実の保育のギャップが目立ってきたのですね。
 
「子どもには優しい気持ちで保育をしたい」と心がけてきたつもりでしたが、自分の言葉がけが、知らずしらずのうちに厳しくなっているな…という反省もありました。ちょうどそのときに、またとんでもない男性保育士が入職してきまして。
 
前編の「前に働いていた男性保育士が微妙だったからお断り」を引き起こしてしまう予感がします…。
 
2歳児の子どもに「うるさい!」「黙れ!」と言って脅したり、泣いている子に「アピールでしょ?」と言ったりしてしまう。注意しても直らないので、その人は職場を離れることになりましたが。そこまではないにしても、時にきつい言葉で保育する同僚の姿や、もっと遊びたいと言っても「帰る時間だから」と引っ張るのが慣習になっている保育、もっと優しく接したいのに、流されてしまう自分もいて、このままでいいの?と違和感が募ってきました。
 
―それから、保育園の見学を重ねられたとお伺いしました。見学時はどんなところを見ていたのですか?
 
配置と設備、ですね。保育にあたっていない、保育以外の仕事をしている保育士がいたら「ここは余裕をもたせているのかな」と好印象を持ちました。なかなか見る機会はないかもしれませんが「エアコン掃除まで行き届いていたらいい」という基準を設けている仲間の話を聞いたことがあります。
 
―設備というのも気になるのですが。
 
どういうところにお金をかけているかで、経営側のスタンスを見てみたいと思いました。例えば10万円の電子ピアノが置いてあったら、虫などを飼育していたら「保育士が欲しいと言って叶ったのかな」「そういう保育方針なのかな」「手間とお金を惜しまない経営者なのかな」などと想像して、質問していました。とにかくなんでも設備はケチろう、そういう保育環境でいいよねという経営者であったなら、雇用する保育士の人件費などもケチったりするのではなかろうか。逆にいうと、設備も人も含めた保育環境をなるべくいいものに、と考えている経営者であったなら、そういう様子も見学から見られないものかなぁと。
 
―そういった観点でのお話は初耳でした。職場の人間関係、といった観点は気にならなかったですか?
 
人間関係はやはり入ってみないとわからないと思っています。あとはそこにいる人の組み合わせで、良くも悪くも簡単に変わってしまいますからね。いい職場だと思っていたけど、先ほどのとんでもない男性保育士が入って自分は嫌だなとも、正直思ってしまった。経営側のスタンスのほうが、変わりづらいし、自分でどうにもできない要素な気がします。
 
―自分でどうにもできない要素、なるほど。
 
職場での人間関係だったり、子どもへの保育だったり、人との関わり方は相手ありきの面もありますが、自分でコントロールできる余地があると思っています。
 
「自分はできた人間じゃないので」「できていないことが多いです」と仰っていましたが、謙虚に学びを進める、考えながら行動する姿から、いい方向への変化を求める前向きな姿勢がとてもよく伝わりました。新しい職場でも、生き生き保育されることと思います。ぺいぺいさん、この度は貴重なお話をありがとうございました!
 
【ぺいぺいさん×保育のひとコマ】
自宅用のキーボード、安い61鍵盤のものでも保育で使う分には問題ないが、より良いを求めれば88鍵盤でペダル付きとかの方が良いと思う。そう考える法人の方が多分働きやすくて保育の質も高いと思う。(ぺいぺいさん)
 
ぺいぺいさんのTwitterはこちら
(2022.1 聞き手・編集:鏡味)
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