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ほいくえVoice

【vol. 53前編】次はうまくやれる!と思える仕事

更新日:2023.8.28|4(2週間) / 103(累計)

ひゅっけさん
20代 保育士歴7年目
小規模認可保育園勤務
 
―ひゅっけさんが保育士を志したきっかけからお聞かせください。
 
実は保育士になりたいと強く思って養成校に進学したわけじゃないのです。高校では音楽科に通っていて、ピアノを専攻していました。そのため、好きな音楽を仕事で活かしたいなぁと思っていて。
 
―「音楽を使ったお仕事をする」の観点で、保育士に興味を持ったということでしょうか?
 
そうですね。音大への進学も考えたのですが経済的に難しく、じゃあどうする?と考えた時に「保育ならピアノを一つの強みにして学べる、お仕事にできる」と。
 
―実際に養成校で保育を学ばれてみて、いかがでしたか?
 
やってみたら意外と楽しい!って思いました。特に責任実習は好きでしたね。
 
―実習は苦い思い出を語られる保育士の方もいらっしゃいますが、充実していたのですね。
 
年中児・年長児を保育していたのですが、打てば響くというか、反応が返ってくる感じが楽しかったのだと思います。私の保育に対してお子さんが反応を返してくれる。その様子を見て、指導してくれる保育士の方もアドバイスをくれるんですね。そして私もそれを受けて、「次はうまくやれる!」という前向きな気持ちになるんです。子どもの反応、先輩保育士からのフィードバック、それを受けた自分の反応と、さまざまなコールアンドレスポンスが感じられて、全部が楽しかったです。
 
―すごく前向きに保育を学ばれたいたんだなぁと感じる話です。もう一度保育学生に戻るなら、こんな風に過ごしたいと今思うことはありますか?
 
講義は真面目に受けておいたほうがよかったなと、後悔はめちゃくちゃあります。特に栄養学と環境構成については初めからちゃんと学ぶべきだったと思います。
 
―お仕事で考える場面が多いですか?
 
保護者の方から、食事に関する相談を受けることは多いです。ごはんって何グラム提供していますか?とか、偏食に悩まれている中で何に重きを置いて食事したらいいですか?とか。保護者の方の窓口は担任になるので、答えられることはなるべく保育士が対応して、安心してもらいたいという想いがあります。そういう姿勢でいたほうが、調理との連携も良くなると思うんですよね。毎日食事介助しているのに、何もわかりません、全部調理に聞いてみますと答えるのはどうなのかなと。
 
―保護者の方にとって食事への関心は大きいですよね。環境構成を学ぶべきだった、というお話もありました。
 
現場に入って一番悩むのが環境構成なんです!散々考えてみて、最適解を導き環境整えることができたと思ったらあれ?!意外と子どもたちが落ち着いて遊べていない?!となって再び考え直すこともあり、トライアンドエラーを繰り返しています。エラーはあっていいと思いますが、基礎になる知識があればエラーの質も高められてより良い試行錯誤になったり、作業効率向上にも繋がるのかなぁと思います。
 
―どちらも現場のリアルが伝わるお話です。
 
あとは…私は新卒で入職した保育園を1年で辞めているのです。100人規模の認可保育園だったのですが、連勤が続いて体力的に厳しかったり、先輩ともうまく連携が取れなかったりして、辛くなってしまいました。その後いったん保育の仕事を離れています。学生時代に戻れるなら、就職活動も自分の目でよく見て考えて、自分に合う職場探しをしたいですね。
 
ひゅっけさん、さまざまなリアルなお話をありがとうございました!どの質問にも丁寧に分かりやすく答えてくださいました。後編では異業種を経験して見えた保育のよさ、今後の展望などをお伺いします。
 
【ひゅっけさん×保育のひとコマ】
趣味でピアノを弾いています。今も昔同様、時折クラシックを弾いています。基礎練習になるハノンと大好きなバッハの平均律クラヴィーア曲集です。
いつまでもピアノは弾き続けたいなと思っています。(ひゅっけさん)
 
ひゅっけさんのX(Twitter)はこちらです。
 
(2023.6 聞き手・編集:鏡味)
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