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ほいくえVoice

【vol. 35前編】問いを持つ

更新日:2022.6.20|94(2週間) / 95(累計)

めぐみさん
20代 保育士歴2年目
児童発達支援事業所勤務
 
―めぐみさんは大学で、臨床心理学を専攻されていたとお伺いしました。子どもと関わるお仕事は、いつからされているのでしょう?
 
施設での勤務は3年前からですが、「子どもと関わる」仕事というと、始まりは大学時代にアルバイトした塾講師からでしょうか。その後始めた家庭教師のお仕事は、10年以上続けています(今も複業としてご活躍中!)。
 
―10年以上も!幅広い学年、科目対応可能なのでしょうか?
 
小学生から高校生まで、だいたい全ての科目と分野を、教えられると思います。
 
―とても素晴らしい特技だと思います!!勉強を教えることが好きなのでしょうか?
 
勉強することも好き、教えることも好きですが、子ども自身が好きなこと、やりたい方向に向かって一緒に楽しみながら取り組めることが特に好きですね。こちらの工夫で、その子どもにあった指導を一対一でできるところが面白いです。
塾講師のときはちょっと辛かったのです。LD(学習障害)や発達障害がある子どもに対しても塾のやり方を押し付けたり、「授業外だから」「時間がないから」「お金がないから」という理由で寄り添った指導が叶わなかったり…。運営上仕方ないところがあったのかもしれませんが、「これでいいの?」と心苦しく思っていました。
 
―現在は児童発達支援事業所(障がいのある、また発達に遅れが見られる未就学児が通う施設。以下児発と略)で勤務しているのですよね。
 
放課後等デイサービス(障がいのある就学年齢の子どもが通う施設。以下放デイと略)での児童指導員を経て、児発で勤務しています。保育士資格は働きながら、独学して2年前に取得しました。
 
―就学年齢児の支援と、未就学児の支援と、どちらも経験されているのですね。違いもいろいろありそうです。
 
放デイはお子さまが学校に通い、「勉強しましょう!」と言われる年齢になっているので、多動や癇癪など細かい課題がある中でも「勉強ができるように支援する」の要素が強いです。保護者の方も教職員も「なるべく遅れないでほしい」「なんとか、みんなと同じように」の望みが全体的に強い感じがします。障がいによる特性もありできないことが重なり、自己肯定感が下がってしまった「2次障害」をお持ちの子ども達とも出会いました。
一方で児発に来るのは未就学児とその保護者。保護者の方も障がい告知を受けて日が浅いタイミングから、関わることができるところが大きな違いかなと思います。障がい告知を受け、不安や葛藤を抱える保護者の方の気持ちに寄り添いつつ、子ども達と向き合いながら良いところをより伸ばしていけるような支援が出来るのでは?と期待を感じました。放デイにいる時には難しかった、自己肯定感や自己受容感を支えるサポートも出来るのではないかとも。そのようなことを考え、放デイから児発に転職しました。
 
―めぐみさんが施設で勤務する際、心がけていることはありますか?
 
放デイの子どもたちは私たち職員の「できたね!」「頑張ったね!」といった言葉がけよりも、周囲の子どもたちに受け入れられたり、調和できたりすることに喜びを感じるんだ!と気付きました。小学生になると、発達段階的にもそういった人間関係のほうが響くんです。そのときに「私たちの仕事は場作りも大切な要素なんだ」と気付くことができました。なので場作りとして何ができるだろう?は、子どもの年齢問わず、意識して考えています。
 
―「場作り」のために特に意識されていることはありますか?
 
「子どものペースは待ちたい」ということと、「問いを自分の中で持つ」ことは特に大切にしています。「この子はこうだよね」と思って見るのと、「この子はこうなりたかったのだけど、こうなりきれなくて、結果的に今はこうなっているのかもしれない」と思って見るのとでは、見え方が全然違うものになります。問いかけるタイミングも重要です。「えっ、私はそうじゃないのに」「僕のこと分かってくれていない」と思われないよう、信頼関係を築きながら、目の前の子どもの様子を見極めながら、言葉やタイミングを選んで接するようにしています。
 
「場作りをする」「問いを持つ」「投げかける時機を見る」、どれも思考と経験が試され活かされる、心の機微に触れる要素だと感じました。保護者の方には、そういった試行錯誤や考えたことを丁寧にやり取りすることも、心がけているそうです。インタビュー後編では印象に残っているお子さまとのエピソードをお伺いします!
 
【めぐみさん×保育のひとコマ】
家庭教師で、遊びの中で理科の勉強をした時に使ったものです。(めぐみさん)
 
めぐみさんのブログブログ②Twitterはこちら。
 
(2022.5 聞き手・編集:鏡味)
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