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一言添ええる温かみ

更新日:2020.5.22|32(2週間) / 108(累計)

一言添ええる温かみ
電話をかけると、親しい間柄であれば大抵の場合「お世話様になります」という言葉が添えられる。そうすると、ことらからも「こちらこそ」という言葉を贈る。そうして心が通じ合い、そこに和やかな雰囲気が生まれる。

 だが、稀に「はい」といか言わない人もいる。
「山田さんですか」「はい」「野口です。いつもお世話になっております」「はい」「山田先生はいらっしゃいますか」「いません」「いつ頃お帰りですか」「分かりません」「そうですか、失礼致しました」「はい」ガチャン。
―何とも味気なく、がっくりと疲れを覚える。

 会話は、表面上の「伝達・やりとり」だけで要件がすめばいいとういうものではない。言葉の背後にある思いを忖度し合いながら進行してこそ、豊かな会話になるのである。先の電話でも一応の要件は伝わるがまことに貧しい受け応えであって、面白みも温もりも感じられない。

「プラスの一言」が大切なのである。「お早うございます」も、「さようなら」も、「お邪魔しました」も、それだけでは何かが足りない。言い残したこと、心に思うことを「一言添える」だけで、人間関係はずっと細やかになり、明るくなり、楽しいものになるのである。
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